残念なフジテレビ報道

つい先日、フジテレビで、外国人労働者に対する酷い行為を正当化する番組が放送されたそうですが(私は見れませんでしたが)、これはあまりにも酷いと感じたので今日はこれについて書きます。

その番組は、「タイキョの瞬間!密着24時」という番組で、技能実習生の退去強制を行う入国管理局の入国警備官に密着取材したもので、明らかに、入国管理局側の論理で正義化された行為として報道されているようです。

http://news.livedoor.com/article/detail/15411412/

https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/immi-moj3?sub=0_121776842#121776842

こんな放送を平気で行うフジテレビの担当者の倫理観を疑いますね。

入国管理局からしたら、違法滞在なんだから、犯罪に当たり、強制退去は当然だろうという論理でしょう。

昨日の記事でも書きましたが、違法滞在する外国人をどんどん誘発しているのは、日本の政策です。

「移民は認めない」、「単純労働者は受け入れない」とする建前だけの日本の移民政策のために、日本の多くの産業が欲する単純労働者は、技能を移転するという建前の「技能実習生」などのビザで入国して実質的に単純労働を担っているわけです。

この「技能実習生制度」というのが最悪の制度で、斡旋するブローカーや、日本国内で実習生の管理を行う役割の「監理団体」があり、どんなに働いてもロクに稼げない制度なわけです。
それだけではなく、職場の変更ができない、住居費の名目で高い経費を実習生から受け取り、実質的に最低賃金も受け取っていない実習生もいる制度です。

こんな制度ですから、多額の借金を背負って日本に来た実習生たちは、借金の返済の目処も立たないためにやがて失踪する人が出てきます。
すると、制度的には不法滞在となります。

ところが中小企業にとって労働者の確保は経営の死活問題であり、特に日本人があまり就きたがらない農業、漁業、縫製業、建設業、製造業などを中心に、それを実質的に外国人労働者が担っているわけです。

不法であろうと、外国人労働者を雇いたい事業者は現実にたくさん存在しています。

日本の移民政策によって、外国人労働者を目立たないように大量に受け入れておきながら、実習生たちが失踪すると、国の機関である入国管理局が一方的に強制退去させる。

この国の考えの身勝手さにはあきれてしまいます。

彼ら外国人労働者は、「不備だらけの移民政策の犠牲者」です。

入国管理局の対応はお決まりの役所的対応なので、またか、と感じるだけですが、

今回一番あきれたのは、フジテレビの放送ですね。
フジテレビには、外国人政策をまともに理解している人が誰もいないのか?
と情けなく思います。
残念なTV局です。

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