一人もやってこない「日系四世ビザ」

先日の日経新聞に以下の記事がありました。

「日系ブラジル人4世の就労申請、開始3カ月でゼロ」

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO36749840S8A021C1EAF000?unlock=1&s=1

これは、今年7月から政府が導入した新しい在留資格(ビザ)ですが、なんとも悲しい結果ですね。

年に4000人の受け入れを予定しているとのことですが、下手するとゼロになるかもって感じです。

でも、私にとっては予想通りです。

このビザの要件を見れば良くわかるのですが、

率直に言って、いったい誰を日本に呼んで何をしてほしいと考えて作ったビザなのか、全く見えないのです。

その要件を簡単に言うと、

●年齢 18〜30歳までの単身

●家族帯同不可

●在留期間は最初6ヶ月まで。以降の更新で最長5年間の滞在可能

●日本語能力N4程度を持っている

●日系四世本人の日本滞在中の管理を無償で行う「日系4世受入れサポーター」が日本にいること。

●日本で認められる必須な活動は、「日本語や日本の文化などを学ぶ活動」で、加えて就労も可能。

ざっとこんな要件がある日系四世ビザですが、

これを見てどう思いますか?

日系四世というと、主にブラジルなどの南米などの日系四世が想定できますが、

この条件で遥か遠い国から、今の日本に来るでしょうか?

家族を大切にする国民性なのに、家族を呼べない。

年齢制限がある。ほぼ20代。

在留期間は長くても5年間まで。

受け入れサポーターというよくわからない人が必要。

日本語や日本文化を学ぶ活動が主目的。

誰がこのようなビザを考え出したのかわかりませんが、いったいどんな人をイメージしたのでしょうか?

「お金がある裕福なブラジル人の未婚の学生か若者で、日本のこと何も知らないけど、これから日本のこと色々知りたい人」ってところですか。

このような人を呼びたくて作ったのでしょうか?

これなら、留学ビザで別に良いですね。敢えて新しいビザ作った意味がわかりません。

本当は、日本にルーツがある日系4世に、ちゃんと働いてほしいために作ったのではないでしょうか。

でも、それならこんな厳しい条件つけたら駄目ですね。

日本に呼びたい人を具体的にイメージしていないから、こんなよくわからないビザ作って、結果一人も申請する人がいないということになったんでしょう。

政治家さん、大丈夫でしょうか?

今後の移民政策がうまくいくのか心配です。

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