自分の思いを外に出し、アピールすることの大切さ
昨日、APFS(Asian People’s Friendship Society)主催で「移住労働者の集い」を開催しました。
外国人、日本人合わせて60人ほどの方が集まりました。
最近APFSによく相談に来られる方の参加が多かったのですが、この集会では、実際に色々な問題を抱えて困っている外国人の方々が日々感じていることについてアピールし、問題を当事者だけでなく、他の外国人や日本人と共有する機会としてとても良い場になりました。
そして私自身、大きな驚きや刺激を受けました。
外国人から、率直な強い気持ちを聞き、共感することが多々ありました。
個別の事情を詳しくここに書くことはできませんが、今日本に暮らし働く外国人にとって、今なお解決されない大きな問題が横たわっていると感じました。
中でも一番大変なのは、日本で生まれ育った外国人の子どもです。
例えば、外国人が日本に出稼ぎのために来て、やがて日本人と結婚して子どもが生まれるケースはたくさんありますが、その後、事情により両親が離婚したりオーバーステイになった場合、親の在留資格が無くなるだけでなく、何の罪もない子どもの在留資格も無くなってしまうのです。
多くの場合、すでに子どもは成長しており、そんな子どもは、顔立ちは外国人でも、日本で生まれ、育ったため、日本しか知らないわけです。
ところが入国管理局からは、在留資格が無いのだから親と一緒に親の国に帰れ、と言われるのです。
日本の学校や社会にすっかり慣れて溶け込み、「日本人」同様に暮らしていても、です。
言われた子どもはどう思うでしょうか?
「私は日本で生まれ日本しか知らないのに、一体どこへ帰れと?」
昨日はそんな高校生からの話もありました。
これ以外にも、労働中にケガをしたのに労災保険を使わせない雇用者の問題(労災隠し)など色々な事例が、外国人当事者から発表されました。
恐らく日本ではたくさんの外国人がこのような問題で困っているのでしょう。でも、どうしたらいいのかわからないため、入管や会社に言われるがまま、泣き寝入りしている外国人は多いと思います。
外国人の場合、同郷の友人やコミュニティ以外に、このような生活上の問題を相談する場所があまりないのが現実です。自分ではどうすれば良いかわからないのです。
APFSは、このような問題を抱えた外国人をサポートしています。
入管や、会社に対してアピールする、一度ではなく何度もし続けることで、時間はかかっても状況が改善するケースはたくさんあります。
そのためには、サポートする側だけではなく、当事者本人の力がとても大事です。
本人の強い気持ちが、状況を変える力になるのです。
どんな手ごわい相手だったとしても、機械ではなく人間ですから。
少しずつですが日本の社会が、既に日本社会に貢献している外国人、そしてこれからやってくる外国人にとって、住みやすい、ストレスの少ない社会になることを目指して、APFSは活動しています。
アジアのみならず、アフリカ、北南米、中東など世界中から日本に来て住んでいる外国人が相談に来ています。
私も少しでも力になれるよう、がんばろうと思います。
恐らく日本の外国人コミュニティは数多くあると思いますが、このバングラデシュ人の方々も、ラマダンのこの時期断食明けの食事会(イフタール)を毎週楽しむようです。なかなか日本人は知らない・見れない世界だと思いますが、日本人として、日本に住む外国人の慣習や文化を知ることによって多くの偏見は無くなっていくはずです。
日本人でも参加は可能です。
ぜひ「外国人のことを知る」ためにこのような場所に足を運んでみるのも良いですよ。