「日本人になる」覚悟を決めた外国人に対する素っ気ない「帰化」セレモニー

「帰化」とは何か?

皆さんも聞いたことはあると思いますが、身近な言葉では無いかもしれません。

「帰化する」とは、他国の国籍を取得して、その国の国民になることです。

例えば「外国人が日本に帰化する」とは、外国人が元の国籍を捨てて、日本国籍を取得し、「日本人」になることです。

「帰化」に似ているものとして、「永住ビザ」というものがありますが、これは国籍は変えずに、その国に永住することができる資格のことです。

日本国籍になるわけではないので、パスポートは外国のもので、参政権は無い。また永住できると言っても何か犯罪を犯すと、強制退去となると可能性があります。

「帰化」すると日本人と全く同じ扱いになるので、参政権が与えられますし犯罪を犯したからと言って日本から追い出されることはありません。

現在、帰化申請して許可される外国人は年に1万人程度います。

日本に住む在留外国人は263万人(2018年6月)ですから、割合としては少ないと感じますが、それは、帰化申請するために膨大な労力や必要な書類と長い時間がかかるからでしょう。

大体1年程度かかると言われます。

帰化することのメリットとしては、海外に行くのに必要なビザなどが日本人と同じなので時間的にも経済的にも大変楽になる、ということが大きいと思います。

それから、家族との一体感というのもあるでしょう。

例えば日本人男性と外国人女性の夫婦の場合、子供が生まれたら最初から日本国籍となりますので、家族の中では母親のみ外国籍となってしまいます。母親は戸籍にも載らず、パスポートも外国のものですから、何となく疎外感を感じるでしょう。

先日、約30年前に来日したフィリピン人の女性で、その後日本人男性と結婚して、15年くらい前に帰化された方とお会いして話す機会がありました。

彼女としては、フィリピンが嫌になって帰化したわけではなく、上にあげたような理由で帰化申請されたと言います。

すごい労力と時間をかけて、やっと帰化申請を終えて、半年以上、審査結果を待ちました。

そして、念願の国籍取得の知らせを受けました。

彼女は大喜びして、「日本人になる」ためにどんな厳粛なセレモニーがあるのか期待でいっぱいだったそうです。

ところが、日本人となるその日、あまりにも事務的なやり取りと証明書の授与があっただけで終わり、本当にがっかりしたそうです。

「日本人になる」ための道のりがすごく険しく大変だったことに全く見合わない簡素な、セレモニーとも言えないような「手続き」、またそこでは新しい日本人として歓迎されるわけでもなく、彼女はこれからの日本人として生きる将来に不安を覚えたそうです。

自分が所属する「国」というむちゃくちゃ大きな存在がこの瞬間に変わるわけですよ!

●●人から〇〇人に変わるという、人間の一生でほとんどの人は1度も経験することのない、大きな儀式が、数分間の手続きで終わってしまう。

これってちょっと寂しすぎやしませんかねね。

こういったところに、外国人をありがたいと本音では思っていない、外国人を歓迎しない、日本政府の姿勢がよく現れているなと改めて感じました。

残念ですが、これでは、大変な労力を費やして日本に帰化する外国人は増えないでしょう。

「日本人になる」と一大決心と覚悟を決めた外国人の気持ちくらい、理解してあげるべきだと思います。

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