今後は技能実習生制度を選ばない外国人
来年から、入管法(出入国管理及び難民認定法)が改正され、外国人労働者の受け入れ制度が大きく変わるのは確実になりそうです。
マスコミはどこも「改正」と表現していますが、受け入れる日本、そして来日する外国人にとって良い方向に向かうのか、それはまだわかりません。
今の国会審議のやりとりの中で、技能実習生制度についてようやく、少しずつ現実が明るみに出てきています。
失踪する原因とか、手取り収入の実態など、今まで酷い状況が長期間放置されていたことを考えると、この制度の実態が今になって表に出てきたことは評価できます。
今までは、日本に来さえすれば大金を稼げると考える無知な層をターゲットにブローカーが騙して大量に日本に技能実習生を連れてきたのですが、もう既に東南アジアでも技能実習生制度が「たいして稼げない制度」であることは広まりつつあります。
まだまだ、日本に来て一攫千金を夢見る外国人も、もちろんいると思いますが、日本にいる外国人は横のつながりが強いので、あっという間に情報は伝わります。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181201-00000096-kyodonews-soci
ちなみに、技能実習生制度に昨年11月に追加された「介護」では、恐らく年間数千人は来るだろうと見込んでいたと思いますが、結果はこれです。
年間で247人です。
この結果が示すように、今後、技能実習生制度で来日する外国人が減るのは間違いないと私は思います。
来年から始まる予定の、「特定技能」は「技能実習」から移行する人が多いとされていますので、この在留資格の制度設計次第では、新資格で来る外国人が増える可能性はあると見ています。
今のところ、「特定技能」の細かな制度設計が見えないので、なんとも言えませんが、要は、外国人が将来の夢を見て海外に出るわけですから、外国人が思うように稼げるかどうかです。
ハッキリ言えることは、今まで日本にたくさん来ていた中国や東南アジアからの労働者にとって、日本ではたらく魅力が年々薄れていることです。経済的な理由です。
新資格によって5年で34万人の外国人労働者受け入れを見込んでいるという日本政府ですが、どこまで本気で外国人のことを考えているのか?
ということですね。
日本の中小企業のことばかり考えていたら、結果は歴然です。
結果はすぐに出ますから、1年後の結果を見たいと思います。