戦略無き外国人受け入れ政策では外国人は来てくれない
来年から外国人受け入れ制度が大きく変わろうとしています。
入管法の改正案が閣議決定されたこともあり、ここのところ連日この報道が続いています。
色々な報道を見ていると、政策が拙速すぎるとか、これから大量の外国人労働者が押し寄せるとか言っていますが、私個人的に一番の問題点は、中長期的な外国人受け入れ戦略が全く見えないことだと思います。
そういう戦略がちゃんとあるのか?
とすら感じてしまいます。
来年新しい在留資格を作って入国管理庁に格上げしたところで、一体いつまでにどこの国から何人の外国人を受け入れるのか、それはどのくらいの確率で実現するのか、という説明がなさすぎですね。
近い将来、労働者が何万人不足するという数字はあるが、そのための具体的な戦略が今でも見えません。
来年は4万人の受け入れを想定していると発表されましたが、その根拠や具体性も全くありません。
それだけでなく、今から政府がやろうとしている政策には、国内産業界の希望は反映されているかもしれませんが、外国人からの視点が欠如しているとしか思えないですね。
当事者となる外国人不在の場所で、色々重大な政策を決めているように、わたしには感じます。
これでうまくいく方が不思議ですね。
外国人を受け入れた後のケアが不十分なまま、なし崩し的に外国人を受け入れれば、今よりも一層、失踪者や不法滞在、そして犯罪も増える可能性大ですね。
そうなると、国民感情も悪くなる。
外国人も不満を抱え続ける。そして帰国する。
これを繰り返すうちに、東南アジアと日本との経済格差がどんどん縮小して、そのうち外国人は日本に来なくなる。
中国や東南アジアの地方の人達も、都会に出れば稼げるようになるので、敢えて言葉の壁がある日本を選ばないでしょう。
その段階になると、家族同伴大歓迎でもしないと外国人は来てくれなくなるでしょう。
すると政府は外国人受け入れ条件を緩和する。もしくはITの進化により、外国人の受け入れは不要になっているのかもしれません。
どんな結果が出るのかわかりませんが、今の政府の対応を見る限り、国民も、外国人も不安を感じざるを得ないですね。
私たち国民をまず納得させてほしいものです。