陽気な定住外国人たち
今日は私の身近な定住外国人の話です。
私の母はブエノスアイレス生まれの日系2世であり、私は母の嫁ぎ先の名古屋で生まれたのですが、小さい頃から母が電話でいつもスペイン語で誰かと話していた記憶があります。
恐らく相手は中南米出身の日系人の友達や日本で知り合ったラテン諸国出身の人達だったのでしょう。
時々家にも家族で来ていて、なんて陽気な楽しい人達なんだろうと感じていました。
そういう私も陽気な母から能天気な性格を受け継いだと思われ、特に社会人になってから自身のルーツを周囲の人たちと比較しながら実感し始めました。
私が一番影響を受けた母ですが、7年前に病気を患い、以降話をすることが難しくなってしまいました。
そんな時に一番助けてくれたのは、やはり日本に定住するラテン系の親友たちでした。
彼女らは、ただでさえ話好きな女性なのですが、さらに中南米やスペイン出身なので、話が明るく楽しいだけでなく、逆境に対してとてもポジティブにとらえることができるのです。
彼女たちは、だいたい共通して日本人か日系人の夫と結婚して家族を持っていますが、恐らく来日当初は日本の生活に馴染むまで例外なく様々な苦労をしてこられたと思います。母ももちろんそうでした。日系人であっても、日本の生活や慣習には初めての経験が多くて大変だったと思います。
電話で毎日のように、同じような境遇の友人たちに悩みを相談したり、また相手の悩みを聞いてアドバイスしたりしていました。
私は子供だったのでスペイン語はよくわかりませんでしたが、会話の雰囲気で相談事かどうかはすぐにわかりました。仕事のこと、生活のことや子供の教育のことなど色々あったのだろうと思います。
もちろん今のようにインターネットやSNSなど存在しない時代で、日々のコミュニケーションは電話しかなかったのですが、私の身近な定住外国人たちは、地域の強いラテンコミュニティの力と、陽気なラテン系の性格で様々な苦労を乗り越えたのです。その経験からだと思いますが、皆さん思考がポジティブな人が多いと感じます。
そんな陽気な母の親友たちですが、今でも頻繁に母に会いに来てくれます。
私も時々実家に帰って彼女たちと会うのですが、昨日も会う機会がありました。
この日のメンバーは出身がペルー、メキシコ、ホンジュラス、スペイン、アルゼンチンと多彩な顔ぶれでしたが、頻繁に会っているのに話が尽きないので下手したら何時間でも過ぎてしまいそうです。
でも皆さん元気でポジティブなので、私はいつも元気を頂きます。
定住外国人の女性たちは、私達日本人にとって刺激と活力を与えてくれるありがたい存在だと思っています。