「在留特別許可」の講演会に行ってきました

昨日、「在留特別許可」制度についての講演会に参加してきました。

初めて立教大学の中に足を踏み入れましたが、大学は若い人が多くていいですね。

何となく気持ちが若返る気分になりました。

さて私は「在留特別許可」制度の勉強のために参加したのですが、それだけでなく色々考えさせられることもありました。

この講演会のテーマは、

在留特別許可に係る市民懇談会による公開報告および公開講演会「欧州における外国人家族の保護と日本の在留特別許可比較」

主催:平和・コミュニティ研究機構

講演:児玉晃一弁護士

というもので、
主旨は、日本でオーバーステイなど不法滞在となっている外国人が「強制送還」の対象となってしまった場合に、国がその外国人の事情を考慮して強制送還を免除する「在留特別許可」という仕組みの考え方について、日本と欧州のそれを比較し、
日本の在留特別許可制度がどうあるべきか?
についての話でした。

そこでは、何らかの理由があって「強制送還」の対象にされた外国人本人だけの問題ではなく、その家族(配偶者や子ども)がどうなってしまうのか?
という大きな問題も発生します。

その考え方が、日本と欧州とでは根本的に異なるようなのです。

最初に私が感じたのは
「なぜヨーロッパの事例を引き合いに出すのだろう?」
「日本とは社会が全く異なる地域の方法と比較することに意味があるのだろうか?」
でした。

ところがよく話を聞いてみると、
「日本の制度はどうして外国人(特にその家族)に対して冷たいのか」

という考えになりました。

「強制送還」対象とされた理由はいろいろ(不法入国した人、在留期間を超えて日本にいる人、在留資格では本来できない活動をした人、犯罪を犯した人、など)
あると思いますが、本人が強制送還されてしまうと、家族は、一緒に送還される国に行って生活するか、家族が分断して日本に残るか、どちらかになります。

ところが子どもが日本で生まれてある程度大きくなっている場合、突然異国に送還されると普通の生活もできなくなる可能性があります。それを避けるには、家族が分断するしかなくなってしまいます。

 

非常に考えさせられました。

端的に言えば、
ヨーロッパでは、当時者の家族の人権を尊重して(当事者の)扱いを決める。
対して日本では、当時者に対する扱い(強制送還)を優先して家族のことは二の次である。

という根本的な思想の違いがあるようです。

でもどうしてこんなに人権に対する思想が日本とヨーロッパでは違うのか?

私の考えでは、過去の歴史から来ていると感じています。
島国であり長らく鎖国状態にもあり、基本的に多民族が入り乱れることが無かった日本と、
陸続きで過去にはたくさんの民族間の戦争があり、他民族入り乱れるのが当たり前だったヨーロッパ。

そんな歴史を考えると、日本人とヨーロッパ人の思想が異なるのは当然でしょう。
また、「家族」というものの重要度が日本と諸外国ではかなり違うとも感じます。
諸外国では、まず「家族」が全てにおいて最優先であり、日本では、「家族」よりも「社会」や「仕事」のほうが優先されているということは
日本文化なのか?とも感じてしまいます。

問題なのは、今後の日本を考えたとき、このような制度が今のままで良いのか?
「多文化共生」という方向を本気で目指すならば、国として姿勢を変えなければいけないのではないか?

ということです。

私が現在サポート活動に参加しているAPFSはこの問題に長い間取り組んでいます。
そう簡単には変えられませんが、少しでも国の制度が改善するように私も活動していきたいと思います。

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